博物館世界と江戸文化/江戸の医療環境と小石川養生所【神田明神・明神塾「未知の時代を歴史に学ぶ」】令和三年第1回開催レポート

神田明神様の文化事業の一つ現代の寺子屋「明神塾」。ウィズコロナ時代に、現代人が新たな生活様式に踏み出すためのヒントを江戸の社会に探るシリーズ「未知の時代を歴史に学ぶ」第一回を開催しました!
今年度は塾長として安藤優一郎先生、さらに新たに滝口正哉先生にご就任いただき、平日夜から土曜午前中の開催となり新しい形式に。
先生方、参加者の皆様とともに正式参拝をした後に、
会場の文化交流館地下一階に移動しスタート。
第一部は、滝口塾長から「博物館世界と江戸文化」をテーマに。博物館資料の「保存」と「活用」のバランスの重要性、紀伊国屋三谷家資料、貴重な錦絵から明らかになる江戸の文化や人間模様についてなどお話いただきました。
江戸後期の妖怪「アマビエ」のお話も。ちょうど同日からスタートした滝口先生が監修されたアーツ千代田3331 特別企画展「疫病・たいさ〜ん!江戸の人々は病いとどう向き合ったか」(5月16日までの開催!)では、江戸時代の疫病退散の願いから生まれた様々なもの・知恵がご紹介されています。
第二部は安藤塾長から「江戸の医療環境と小石川養生所」をテーマに。八代将軍徳川吉宗の享保改革における、感染症対策、小石川養生所の設立などについてお話いただきました。感染症が度々流行した江戸時代も、人との接触を避けるのが罹患を防ぐ最善の策であり、人が集まる芝居小屋・料理茶屋・銭湯・髪結床などは大打撃をうけ江戸の経済活動が停滞した様子は、令和の時代も同様。
吉宗の時代の、庶民にも入手可能な薬や療法を紹介する書物『普救類方』の編纂、江戸で麻疹に苦しむ者への治療薬の配布、小石川養生所がどのような経緯で開設され、拡大していったかなど具体的なお話をうかがい、今を生き抜くヒントをいただきました。
お集まりくださった皆様、安藤塾長、滝口塾長、神田明神関係者の皆様、ありがとうございました❗️
次回の明神塾は6月12日(土) 開催予定です。
第1部は、スポーツライターの布施鋼治氏をゲストとしてお迎えし「プロレスと格闘技の境界線」をテーマに。第2部は、安藤塾長より「江戸幕府の『持続化給付金』と流行病」 をテーマににお話いただく予定です。
通年のお申込の他、単回でのご参加・直前のお申込も受け付けておりますので、ご都合がつく際に、ぜひいらしてください。
神社を江戸をもっと身近に感じてみませんか?
皆様のご参加、お待ちしております!
■明神塾「未知の時代を歴史に学ぶ」
第2回 6月12日(土)
 第1部「プロレスと格闘技の境界線」布施鋼治氏(スポーツライター)
 第2部「江戸幕府の『持続化給付金』と流行病」 安藤優一郎先生
第3回 7月10日(土)
 第1部「『史実』から『ドラマ』へ 〜大河ドラマ制作の過程~」 大加章雅氏(NHK出版編集局長)
 第2部「疱瘡と江戸庶民信仰」滝口正哉先生
第4回 9月11日(土)
 第1部「江戸っ子が愛した魑魅魍魎 ―お化け浮世絵の世界―」山本野理子氏(浮世絵研究家、美術史家)
 第2部「種痘の普及と西洋医学の台頭」安藤優一郎先生
第5回 10月9日(土)
 第1部「キュアとケア 現代医療と伝統医療における多様性と調和」 稲葉俊郎氏(軽井沢病院医師・医学博士)
 第2部「幕末のコレラ騒動」 滝口正哉先生
第6回 11月13日(土)
 第1部「江戸勤番侍の食生活」安藤優一郎先生
 第2部「麻疹流行とはしか絵」滝口正哉先生
■開催時間
10:00 受付 / 10:15〜 昇殿参拝
10:25 ~ 11:25 第1部 / 休憩 / 11:30 ~ 12:30 第2部
会場:神田明神 文化交流館B1
受講料:3,500円
▼詳細はこちら


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*