江戸・東京の学問文化【神田明神「明神塾」江戸東京の伝統文化と交流】令和二年第6回開催

神田明神様の文化事業 明神塾 「江戸東京の伝統文化と交流」を学ぶシリーズ企画。今年度第6回を開催しました!
第一部は「伝統文化が創られるということ」をテーマに岸川雅範氏より、絵馬・おせち料理について、そして「伝統とは何か?」という本質にせまるお話を。伝統文化というと漠然と古くからある守られてきたものといったイメージがありますが、単に古いものではなく優れたクリエイターにより生み出された普遍的価値をもつもの、強い意志により受け継がれてきたものであるという言葉などをご紹介いただきつつ…
明治時代にtraditionの翻訳語として普及した「伝統」、昭和時代の伝統、岡本太郎氏による伝統、文化史における伝統、伝統と正統、伝統の創造性といったお話をうかがいました。
そして正式参拝終了後に第二部スタート。前半は、安藤塾長より「江戸東京の学問文化」をテーマに、昌平坂学問所や幕府儒官の私塾をはじめとする幕府の教育制度、藩校や江戸遊学といった藩の教育制度、寺子屋など庶民教育といった江戸時代の教育制度。そしてそれらが近代の学校教育制度にどのように受け継がれたかについてお話いただきました。
後半は、國學院大學教授 松本久史さまをお迎えし、国学発祥之地の石碑がなぜ神田明神にあるのか?というお話からはじまり、徳川綱吉の文治政治の時代、和歌と神道学習に対する需要が高まり、神田明神で荷田春満が日本書紀についての講義や和歌会などを定期的に開催し、旗本や神職、富裕な商人、地方武士が入門し学んでいたこと。
神田明神を中心とし荷田春光、賀茂真淵など国学者のネットワークが存在しており、文化サロンとしての神田明神が形成されたこと。名実ともに神田明神は国学発祥の地であるといった神田明神での企画ならではのお話をいただきました。
令和の時代に神田明神で文化サロン、寺子屋のような形でこの明神塾を開催し、その企画に携わらせていただいていることをありがたく思うとともに、次代へと文化や学びを継承できるよう尽力したいという思いを強くする機会となりました。
コロナ禍でスケジュール変更をし、定員をへらしての開催となりましたが、今年も全6回明神塾を実施することができ、皆勤賞の表彰式もさせていただきました。
お集まりくださった皆様、松本様、神田明神の皆様、安藤塾長、ありがとうございました!
来年度は新たに「未知の時代を歴史に学ぶ」をテーマに開講予定です。
土曜日午前中の開催、会場は神田明神 文化交流館地下一階に変更し新たなスタイルでの開催となります。
初回は4月17日(土)第一部は「博物館世界と江戸文化」をテーマに滝口正哉先生に、第二部は「江戸の医療改革と小石川養生所」をテーマに安藤優一郎先生にお話いただく予定です。
 
ウィズコロナ時代に、現代人が新たな生活様式に踏み出すためのヒントを江戸の社会に探る内容となっています。
ご都合がつくようでしたらぜひご参加ください‼️
▼明神塾2021:未知の時代を歴史に学ぶ


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