江戸・東京の観光【神田明神「明神塾」江戸東京の伝統文化と交流】令和二年第5回開催

神田明神様の文化事業 明神塾 「江戸東京の伝統文化と交流」を学ぶシリーズ企画。今年度第5回を開催しました。
第一部は「神職のまつりと作法」をテーマに開催。
正式参拝後、第二部 前半は、安藤塾長より「江戸東京の観光」をテーマに、江戸東京の都市観光と博覧会の歴史についてお話いただきました。当初、博物館のように事物教育に重点が置かれていた博覧会が、経済活性化の手段として娯楽化し発展していく経緯や、明治政府の海外戦略・観光誘致の流れと国際観光局の設置、観光行政と万国博覧会の誘致について。
後半は、宗教学者の正木晃氏をお迎えし、「マンダラ」と城塞や都市計画の共通する形態についてお話をうかがいました。
マンダラの視覚上の特徴は、1)強い対称性2)基本的に円形か正方形3)閉鎖系(外部からの侵入を許さない)4)幾何学的な形態の4点。
日本の城や都市、バグダード、ヨーロッパの城塞・築城術などを貴重な画像・資料を用いてご紹介いただきながら、それらとマンダラとの形態・機能面での類似点などをご説明いただきました。
外部からの侵入を防御する役割としては、敵の正体が精神的な領域と現実的な領域にわかれるとはいえ、敵を排除する目的においては、マンダラも城塞も類似しており普遍的な形態であるというお話。
日本のマンダラには、やがて神仏がいりまじったり、円形や正方形から縦長になったり、従来自然風景を描くことはタブーであったけれど自然が描かれるようになったり…日本では様々な事物が入り混じり独自の表現、文化へと変化・昇華していくといったお話もあり、貴重な学びの機会となりました。
お集まりくださった皆様、正木様、神田明神の皆様、安藤塾長、ありがとうございました!
次回の明神塾は12月9日(水)「江戸・東京の学問文化」をテーマに、ゲストとして國學院大學教授の松本久史氏をお迎えし開催予定です。
ご都合がつくようでしたらぜひご参加ください。
▼明神塾 巻之23


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